目次
まずセラーアカウント内を把握する

A.ビジネスデータ
日別、商品別データなどが確認できます。
B.ペイメントデータ
売上、送料、AMAZON手数料、返金、入金などの一覧が、2週間単位で確認できます。
C.トランザクションデータ
各注文処理ごとに詳細とその金額が、日別に確認できます。
D.広告データ
AMAZON広告の出稿結果が確認できます。
セラーアカウント内データの特徴
それぞれ異なるデータがたくさんありますが、それぞれの取得データの特徴をまとめると下記ののとおりです。
これはAMAZONからの入金間隔が2週間間隔で決まっているから(売上から諸手数料を差し引いて振込を行う)と推測しますが、最初は他のレポートの見方が分からず、「月別の数値を見るにはどうしたら良いの?」と首をかしげるセラー担当者も多いはずです。
また、「Aビジネスデータ」では商品別、日別がそれぞれ一目で見れる箇所はあるものの、商品別×日別が一目で見れる箇所はなく、期間を1回ごとに範囲を指定変更して見ないといけません。
このように複数あるデータも目的によって閲覧できるデータが異なり、出品商品が多いセラーに取ってデータを見て把握するのが大変でしょう。
そこで本記事でGoogleデータポータルで表やグラフを作成して可視化していきますが、
目指す方向として下記の内容がすぐに分かるようにしていきます。
- 商品別の販売個数が時系列(日別、月別)にどう推移しているか
- 売上、手数料がそれぞれいくらか
データ収集からGoogleデータポータル可視化までの流れ
データポータルで可視化する方法は当ブログで何度か紹介しているとおり、セラーアカウントで取得したデータをスプレッドシートへ集約して、
Googleデータポータルへつなげるスキームで考えます。

データの更新頻度は?
データ更新は1週間に1回をお勧めします。セラーアカウントのデータをダウンロードしてスプレッドシートに貼り付けるのは数分でできますし、週単位で変化を把握するのが決断する為にも最適と言えるでしょう。
Googleデータポータル側の事前準備
事前にフィールド式の設定とグラフ、表を作成しておく必要があります。どのようなデータを見たいかで作成内容は変わってきますが、
弊社で用意したものをいくつかご紹介します。
フィールド式の作成
①「月」コード
Month(日付)
収集データは日別データである為、月表記に変換します。②金額_絶対値
コード
ABS(金額)
支出がマイナスのまま出力されるので、絶対値として変換します。③商品名分類
(商品名の部分一致を正規表現で表記) 商品名が長いままになっているので、短縮した表記に変換します。
④収支分類
これは、項目が複数あってすべてを網羅できていない可能性もあります。
(今後新たな項目が出てくる可能性もありますので、都度ブラッシュアップしていきます)
コード
CASE WHEN REGEXP_MATCH(支払いの種類,".*商品代金.*") THEN "売上"
WHEN REGEXP_MATCH(支払いの詳細,".*商品税.*") THEN "売上"
WHEN REGEXP_MATCH(支払いの種類,".*返済額.*") THEN "その他"
WHEN REGEXP_MATCH(支払いの詳細,".*引当額.*|.*未払い.*") THEN "その他"
WHEN REGEXP_MATCH(支払いの種類,".*その他.*|.*プロモーション.*|.*手数料.*")
THEN "Amazon手数料"
ELSE 支払いの詳細 END
分類方法も頭を悩ますところですが、あまり出てこない項目や空白もあり下記の3つに集約しました。
・売上
・AMAZON手数料
・その他
このように分類して可視化すればシンプルだと思います。
表、グラフの作成
①月別の売上、手数料月別の売上、手数料、広告費の増減が一目で分かりますね。
データポータルのラベル機能により、各項目の実際の金額をテキストで表示することも可能です。

商品別の売上と手数料も一覧で確認することができます。
セラーアカウントだけでは把握しづらい商品ごとの違いも、ここではっきりと気づくことができるでしょう。
グラフで表すことも可能です。

確認用のシート
データの抜け漏れがないか確認する為に、各項目を細分化して表示させた確認用のシートも用意します。実際の数値と合っていないと思ったときは、ここで紐づけがうまくいっているのか(データポータルにデータが送られてきているのか)を確認します。
こうすることで、思い通りに集計されてなくても、解決まで短時間で処理できるようになります(実際に思ったようにデータが表示されないことは多々ありますので)。
もう一手間加えないと見れないデータ
今回のトランザクションデータをGoogleデータポータルで可視化する方法で、見れないのは例えば次のようなデータです。・商品別の広告詳細結果→「D.広告データ」を別のスプレッドシートに集約して紐づければ可能
・仕入れ、送料などの他の経費と合算して収支を可視化→セラーアカウント以外の経費をまとめたデータソースがあれば可能
もしかしたら別の方のブログで見れる方法が共有されるかもしれませんが、
こちらでも確認できたら随時更新していきます。
Amazonセラーアカウントの効率的な運用に向けて
以上、AMAZONのセラーアカウント内のデータをデータポータルで可視化について、ご紹介してきました。2020年のコロナの影響もあり、AMAZONで物品販売を始める方も増えてきています。
機能やビジュアルも少しずつ便利になってきているので、今後はデータが取得しやすくなっていることを期待しましょう。
また、当ブログでも次回は仕入れなどの経費を今回のデータと一緒に可視化する方法や、商品別に追加の発注判断や損益分岐点と比較する方法を紹介していきたいと思います。